用語解説:第2回「機動戦士Ζガンダム」編

 用語解説の第2回目は、「機動戦士Ζガンダム」を中心に「機動戦士ガンダム0083」「機動戦士ガンダムΖΖ」についての用語解説を行います。
 なお、事前に用語解説の第1回目をご覧いただけると、より理解できるものと思われます。

 用語は解説の都合上、50音順には並んでいませんので、ご了承ください。



 デラーズ・フリート 【でらーず・ふりーと】
 ジオン公国の残党のうち、エギーユ・デラーズ中将(一年戦争時:大佐)と行動を共にした者たちで構成される組織です。暗礁宙域にある『茨の園』と呼ばれる繋留基地を拠点としています。


 アナハイム・エレクトロニクス 【あなはいむ・えれくとろにくす】
 一年戦争以降、地球圏における最大の企業の一つです。
 コロニーの開発から、家電の製造まで扱う総合メーカーですが、その最大の収益部門は軍需製品の開発・製造です。

 一年戦争時にも、軍需製品の開発・製造を行ってはいましたが、一年戦争終結後、ジオン軍のザクなどを開発したMS開発の名門企業であるZEONIC社を吸収合併し、モビルスーツ開発のノウハウを手に入れます。それ以降も、次々と吸収合併を繰り返し、軍需メーカーの最大手になりました。
 本社は地球にありますが、投資先は宇宙を中心としており、多数の研究所、工場、支店を月面都市やコロニーに持っています。また、独自の研究用ドック船として「ラビアンローズ」を所有しています。


 星の屑作戦 【ほしのくずさくせん】
 デラーズ・フリートによる「コロニー落とし」作戦の名前です。

  ・連邦軍トリントン基地を襲撃してガンダム試作2号機を強奪
  ・連邦軍観艦式を襲撃し、試作2号機の核弾頭を放つ
  ・移送中の2基のスペースコロニーをジャックする
  ・ジャックしたスペースコロニーを、地球へと落下させる

 以上が、星の屑作戦の主な内容となっています。


 ガンダム開発計画 【がんだむかいはつけいかく】
 一年戦争以降、戦略上MSの必要性を痛感した連邦軍が、MSの更なる高性能化を目指したプロジェクトです。連邦軍ジョン・コーウェン中将のもと、アナハイム・エレクトロニクス社との極秘プロジェクトとして進められました。

 この計画では、タイプの異なる3機のガンダムが開発されています。また、それぞれの機体には、スタッフによって花の名前からとった愛称がつけられています(当初計画では4機のガンダムが開発される予定でした)。

名称 コンセプト 愛称 花言葉
 RX-78GP01「ガンダム試作1号機」 汎用MS ゼフィランサス 清い愛
 RX-78GP02A「ガンダム試作2号機」 拠点攻撃用MS サイサリス 偽り
 RX-78GP03「ガンダム試作3号機」 拠点防衛用MA デンドロビウム 我が儘な美女
 ※試作3号機武器庫 オーキス
 ※試作3号機MS部 ステイメン
 AGX-04「ガーベラ・テトラ」 強襲MS ガーベラ 神秘


 デラーズ紛争 【でらーずふんそう】
 U.C.0083に起きた、デラーズ・フリートによる星の屑作戦を中心とした一連の戦いをこう呼びます。

 この紛争では、核弾頭搭載のガンダム試作2号機が強奪されてしまいました。そのため、「連邦軍が核の使用を前提としたMSを開発していた」という事実が露見してしまいました。このことは、条約違反などではありませんが、決して好印象を与えるものではありません。そこで、紛争終了後、真実を隠蔽するために、ガンダム試作2号機を始めとしたガンダム開発計画に関するMSは、連邦軍によって登録を抹消されています。

 デラーズ紛争に関する作品は、以下の通りです。

  ・機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
  ・機動戦士ガンダム0083 ジオンの残光(STARDUST MEMORY の総集編)


 アクシズ 【あくしず】
 ジオン公国の残党のうち、アステロイドベルトにある小惑星基地アクシズへ逃れた一派のことです。ジオン残党の中では、最大勢力となっています。
 ザビ家の生き残りである、ドズル・ザビの娘ミネバ・ザビを総帥とし、幼いミネバを補佐する形で、摂政としてハマーン・カーンがついています。

 アクシズ内で戦力を整えていたアクシズは、地球圏への帰還、ザビ家による地球圏統一を目標として掲げています。そこで、先遣艦隊として、デラーズ紛争の際には戦艦グワンバンを派遣し、デラーズ・フリートにMAノイエ・ジールを供与しています。
 その後、U.C.0087に核パルスエンジンで小惑星基地アクシズごと地球圏に帰還し、グリプス戦役に関与、後に第1次ネオジオン抗争を起こしていきます。


 ティターンズ 【てぃたーんず】
 デラーズ紛争でのジオン残党の反乱を契機に、地球連邦軍内に出来た、ジオン残党狩りを目的とした特殊部隊です。ジャミトフ・ハイマン大将(創設時:准将)を総帥とし、事実上、ジャミトフ・ハイマンの私兵集団となっています。
 メンバーは地球出身者で占められ、大変エリート意識が高くなっています。同じ階級の連邦軍人であっても、ティターンズの人間は一階級上の扱いとなる、というのが、その良い証拠でしょう。
 地球出身者で占められているため、地球至上主義を標榜し、スペースノイドに対し厳しい弾圧を行います。毒ガス攻撃など、非人道的な行為も辞しません。やがて膨れあがったティターンズは、連邦軍そのものを掌握しようとしていき、それはグリプス戦役へと繋がっていきます。

 メンバーの制服、パイロットスーツなどには濃紺が使われ、この色はティターンズ・カラーとも呼ばれます。


 エゥーゴ 【えぅーご】
 反地球連邦政府組織(Anti Earth Union Government=A.E.U.G)の意味で、地球連邦軍のブレックス・フォーラ准将が創設者です。
 ティターンズの非人道的な行為に反感を持ったスペースノイドを中心に構成され、ティターンズの打倒を目指しています。連邦軍内部で唯一ティターンズに対抗できる組織と言っても、過言ではありません。
 財界からの支援も取り付けており、特にアナハイム・エレクトロニクス社のメラニー・ヒュー・カーバイン会長の支援があったため、モビルスーツなどの供給はアナハイム・エレクトロニクスから行われています。


 グリプス(グリーン・ノア) 【ぐりぷす(ぐりーん・のあ)】
 サイド7にあるコロニーです。

 一年戦争当時、サイド7には1基しかコロニーが存在しませんでした(アムロが住んでいたコロニーです)が、U.C.0085に新たな1基が作られました。
 最初からあった1基が「グリーン・ノア1」と名付けられ、新たな1基が「グリーン・ノア2」と名付けられています。

 「グリーン・ノア1」には一般民が居住していますが、事実上、ティターンズの前線基地となっています。カミーユが住んでいたり、ガンダムMk-IIが強奪されたのは、このコロニーです。
 「グリーン・ノア2」は、ティターンズの工業用コロニーとなっており、後に工業用ブロックの「グリプス1」と、コロニーレーザーブロックの「グリプス2」に分割されます。


 ゼダンの門 【ぜだんのもん】
 一年戦争当時、ジオン公国の宇宙要塞であったア・バオア・クーの事です。ジャミトフ・ハイマンの意向により、旧ヨーロッパの地名から、この名に改称されました。


 グリプス戦役 【ぐりぷすせんえき】
 U.C.0087年3月2日にエゥーゴが、ティターンズの基地であるグリプス1から3機のガンダムMk-IIを強奪した事件をきっかけに勃発し、U.C.0088年4月5日のα任務部隊の任務完了をもって終結する戦争です。
 ティターンズとエゥーゴによる戦争であり、地球連邦軍内部での主導権争いであるとも言えます。戦役の中盤以降はアクシズも参加し、三つ巴の様相を呈しました。

 グリプス戦役に関する作品は、以下の通りです。

 機動戦士Ζガンダム U.C.0087年3月2日〜U.C.0088年2月22日
 GUNDAM SENTINEL U.C.0088年2月24日〜U.C.0088年4月5日


※GUNDAM SENTINEL について
 GUNDAM SENTINELは映像化された作品ではありません。
 モデルグラフィックス誌とバンダイとが共同で進めた、模型主導の作品です。
 物語の内容については、「GUNDAM SENTINEL」および、小説「ALICEの懺悔」にて描かれています。



 ジュピトリス 【じゅぴとりす】
 厳密に言うと、木星でヘリウムを採掘し、地球へと輸送してくる輸送船「ジュピトリス」の事なのですが、グリプス戦役においては、そのジュピトリスにいたパプテマス・シロッコの一派の事を指します。
 グリプス戦役の中盤からティターンズに参加し、やがてティターンズを掌握します。

 木星船団に参加し、地球圏へ帰ってきたものは「木星帰り」と呼ばれ、ニュータイプ能力を示す者が多くいます。これは、長期の閉鎖環境での生活がニュータイプとしての素質を伸ばすため、とされています。
 パプテマス・シロッコもニュータイプの素質があり、さらに彼自身の野望もあって、ティターンズに参加、後にティターンズを掌握していきます。

 ジュピトリス内にはMS生産工場があり、パプテマス・シロッコ自身が設計したMSを生産しています。


 カラバ 【からば】
 地球で活動する、地球連邦軍内の反ティターンズ組織です。グリプス戦役では、エゥーゴに協力しています。


 強化人間 【きょうかにんげん】
 簡単に言えば、人工のニュータイプの事です。
 一年戦争での戦争孤児などを連れてきて、薬物投与、記憶操作などを施し、サイコミュを使えるようにしています。
 強化人間の特徴としては、ニュータイプ以上に精神が不安定で、戦争に対する恐怖がトラウマとなっている場合が多いです。


 ニュータイプ研究所 【にゅーたいぷけんきゅうじょ】
 一年戦争後に設立された、連邦軍のニュータイプ研究所です。サイコミュ搭載MSの開発や、強化人間の作成などを行っています。
 あくまでも地球連邦軍の研究所であり、ティターンズの研究所ではないのですが、グリプス戦役ではティターンズの発言力が増していることもあり、事実上、ティターンズの指揮下におかれています。
 ムラサメ(日本)、オーガスタ(北米)など、複数存在します。


 リニアシート(全周囲モニター) 【りにあしーと(ぜんしゅういもにたー)】
 全周囲モニターとは、球状のモニターにカメラが捕らえた映像をCG化し、リアルに投影したものです。
 リニアシートとは、全周囲モニターの中央にあるMS用パイロットシートのことで、電磁石により、パイロットにかかるGや衝撃を中和します。
 そのため、モニターをつけている時は、まるでパイロットシートのみが宙に浮いているかのように見えます。
 また、このシートがあるコクピットブロックは、そのまま脱出ポッドを兼ねています


 バリュート 【ばりゅーと】
 大気圏突入の際に使用するパラシュートのようなものです。これを背部に装備し、展開した後に、半球状の「傘」の部分から大気圏に突入します。「傘」の部分からは高圧のエアーが噴射され、摩擦熱を遮断します。また、突入速度も抑えることができます。


 ムーバブルフレーム 【むーばぶるふれーむ】
 MSの駆動内骨格のことです。
 一年戦争時のMSは、装甲と骨格が一体化していたのですが、このフレームは装甲から独立しています。これにより、より高い剛性と柔軟性が獲得でき、また機体内部にもスペースが空くために、推進剤のタンクなどを搭載することが可能になりました。


 アポジモーター 【あぽじもーたー】
 MSなどに搭載される、姿勢制御用のスラスターのことです。


 変形モビルスーツ 【へんけいもびるすーつ】
 TMS(Transformable MobileSuit)とも呼ばれる、MS形態からMA形態に変形できるMSのことです。ムーバブルフレームの発明で、初めて可能になりました。
 これによって、宇宙空間では高機動性を得ることが出来、重力下では飛行することが可能になっています。
 変形モビルスーツはMS形態がメインなのですが、逆にMA形態がメインのものは、変形モビルアーマーと呼びます。


 サブフライトシステム 【さぶふらいとしすてむ】
 MSを背に乗せ、飛行することのできる無人飛行兵器のことです。操縦はMSのコクピットから行います。これによって、通常のMSでも重力下で飛行することが可能となり、その行動範囲は大きく広がりました。
 地球連邦軍・ティターンズで使用されているのは宇宙用が「ゲター」で地上用が「ベースジャバー」、エゥーゴが使用しているのは宇宙用が「シャクルズ」で地上用が「ドダイ改」です。


 バイオセンサー 【ばいおせんさー】
 MSZ-006「Ζガンダム」、MSZ-010「ΖΖガンダム」、PMX-003「ジ・O」に搭載されているサイコミュの一種で、パイロットの脳波を機体の操作系にスムーズに伝えることができます。


 ファンネル 【ふぁんねる】
 サイコミュにより操作される無線攻撃端末のことです。AMX-004「キュベレイ」に搭載されていたものが、じょうごの形をしていたため、その姿から「ファンネル」と名付けられました。
 一年戦争時のMAN-08「エルメス」に搭載されていた「ビット」は、内部に核融合炉を備えていましたが、「ファンネル」はアポジモーターのみを搭載しているため小型化しており、エネルギーはMS本体にあるファンネルポッドにて充填することになります。


 ガンダリウム合金 【がんだりうむごうきん】
 RX-78「ガンダム」に使用されたルナ・チタニウム合金をアクシズで改良した合金で、放射線を遮断し、耐熱性も従来の合金より遥かに高くなっています。硬度が極めて高いために、MSの装甲材に使用されています。
 U.C.0087時点で使用されているのは、3代目にあたるガンダリウム・ガンマで、シャア・アズナブルの手によってアクシズから地球圏にもたらされ、アナハイム社製MSを中心に使用されています。


 Ζ計画 【ぜーたけいかく】
 エゥーゴとアナハイム・エレクトロニクス社が、ティターンズに対抗するための新型MSの開発を目的として発足させた計画です。
 この計画により、MSZ-006「Ζガンダム」が誕生し、また計画の副産物として、MSN-00100「百式」やMSA-005「メタス」が製造されました。


 メールシュトローム作戦 【めーるしゅとろーむさくせん】
 グリプス戦役最後の決戦において、エゥーゴが発動させた作戦です。
 コロニーレーザー「グリプス2」の奪取が目的であり、エゥーゴ、ティターンズ、アクシズの艦隊の布陣が、まるで巨大な渦(Maelstrom)のように見えることから、この名が付けられました。


 ネオジオン 【ねおじおん】
 グリプス戦役終結後、アクシズ軍が改称し、こう名乗るようになりました。


 第1次ネオジオン抗争 【だいいちじねおじおんこうそう】
 グリプス戦役終結直後の、U.C.0088年6月6日〜U.C.0089年1月17日まで行われた、ネオジオンとエゥーゴとの戦いです。
 ネオジオンの地球侵攻に始まり、ネオジオンの内部分裂を経て、最後はエゥーゴ艦隊がネオジオンを壊滅させ、終結します。

 第1次ネオジオン抗争に関する作品は、「機動戦士ガンダムZZ」です。



 以上で、用語解説の第2回は終了です。


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Last Update 2005.06.02